言 の 葉

60代以上の方には失礼?「お疲れ様」の使い方。

投稿日:2018-08-31 更新日:

みなさま ご機嫌よう。

日本語は難しいと言いますが、
本当に身に染みてそう思う時って
あるもので。。

あなたは、その言葉の使い方に
自信はおありでしょうか。

本日は
「お疲れ様」についての
お話しです。

 

 言葉の推移

「大儀であった」→「ご苦労様」→「お疲れ様」

今の時代では、あまり聞かれない言葉に、
江戸期の「大儀であった。」が、あります。

この言葉から、
立派でふくよかな御武家さまの
どっしりとした面差しを
思い浮かべられる方も多いでしょうか。

ただ、
この言葉が使われたのは束の間のことで、
武士階級の衰退とともに力を失い

明治に入る頃に、代わって現れたのが
「ご苦労様。」という言葉です。

自分へ利益をもたらしてくれた者や、
奉仕してくれた者に対して、
上の者が下の者へ労をねぎらう言葉

思いやりのある美しい言葉として
使われたそうです。

「大儀である」も「ご苦労さま」も
言葉の意味するところや使い方に
変わりはありません。

では、
「お疲れ様」
という言の葉の生い立ちは・・?

 

 平和な時代に生まれた言葉

「お疲れ様」

それは人々の中に上も下もなく
平等な暮らしが唄われはじめる
そんな頃に生まれた言の葉。

「お疲れ様」が使われ始めたのは、
ずいぶんと最近のことなのですね。

この言葉も
ねぎらいの意味をもっていますが、

現代では
上下の利害関係よりも、
広く相手の労をねぎらう言葉として
無意識に使う日常あいさつのように
使うことも多く見られるようになりました。

例えば

昨今の社員研修や、秘書検定では
「ご苦労様。」は、 目上→目下。
「お疲れ様。」は、 目下→目上。
と、説かれます。

また
スマホ世代とされる若者の間では

メールで本題に入る前の
クッション言葉として
色々な場面で使える便利な言葉、
という意識もあります。

そこで、生まれてしまうものは・・?

 

 ジェネレーションギャップ!?

人生の先輩方からの、
こんな声を聞いたことはありませんか?

「若者に、帰り際に『お疲れ様です。』と言われると
カチン!とくる。」

60代を超えられた世代の方々、どうでしょう。

中には
「伝統的な日本の価値観のもとで、目下の者が、目上の者に
お疲れ様などとねぎらいの言葉をかけること自体が
失敬である。」

と、お考えになる方もおられます。

また、こんな事も、ありました。

かれこれ時間も経っておりますが
ある著名なタレントさんが、ご自分の番組で仰った言葉。

「子供が、誰彼かまわず『お疲れ様です』と言って回るのは
おかしい。(中略)『お疲れ様』というのは元来、
目上の者が目下の者にいう言葉。これを解っていないんですね。」

これは当時、多くの方に波紋を投げかけました。

言葉の由来を調べると、
これは
筋の通った見識と思われます。

けれど、この方のご発言に
多くの方が驚いたり気付かされたりしたのも事実で
私自身も、痛く反省しつつ
改めて勉強させて頂きました。

ただ。
子供たちって多分に、子役さんかしら。
大人たちの指導を、ただ素直に聞き、
ご挨拶していただけなのでしょう。

指導した側もきっと
皆さんに失礼のないよう可愛がって頂けるようにと
考えてのこと。

これをジェネレーションギャップ
と言ったら、叱られてしまうかしら

ほんとうに
日本語って、難しいですね。

 

 おさらい

困ってしまわないように
おさらいしますね。

江戸時代の武士階級で主君が下に仕える者へ遣った
ねぎらいの言葉としての
「大儀であった」に端を発し、

明治
には、
世の力関係の変化・時代の流れの中で
ねぎらいの意味は変わらぬまま
言葉だけが「ご苦労さま」に代わります。

さらに時代が下がると、
今までの上の者が下の者へという意味合いは薄れ
「お疲れ様。」と言う言葉が生まれます。

しかし、時代の流れは今
上下に対する利害関係を薄めて

幅広く、ねぎらいの意挨拶の意とを
合わせ持たせて遣われるようになって来ました。

使い方としては、
目上→目下「ご苦労様。」
目下→目上「お疲れ様です。」

になります。

さて、今後はどうなっていくのでしょうか。

 

 言葉の行く先

叱られるのは嫌なので・・

空気を読みましょうか
それとも、我が道を行きましょうか

いえいえ正解は
『先様を不快にさせない。』

ただ、それだけ。

時に
叱られることがあったとしても

大切な人を大切にしたくて使うなら
真意は伝わします。

なので、
まずは ゆっくりと落ち着いて
言葉を選びましょう。

 

本日は、とても難しかったです。

最後までお読み下さり
ありがとう存じます。

 

ご機嫌よう。

 

-言 の 葉

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