神 社

「ありがとう」の代わりに 「嬉しい」といった女性(ひと)

投稿日:

ふと目を閉じて
こころの雨音の、ぽつりぽつりが
心音に溶けてゆくのを
愛でる秋日

ご機嫌
いかがお過ごしでしょうか

本日は、私の中の
錆びた記憶の一片から

「ありがとう」の代わりに
「嬉しい」といった女性(ひと)
というお話しです

すこし長い ひとり言。。

 その巫女は

神門の横手にある
細ながい詰め所の

正中に近いところに
いつも静かに腰かけて
十数人をまとめる長でした

紅白の奉書で結んだ髢(かもじ)の
束の根に見える
うなじは白く
衿の朱にも映え
細面(おもて)の美しい方でした

お茶を差しあげると

いつも 目尻を下げ
「うれしい」と
返してくださる笑顔が
すこし
いたずらっ子のようでもあり
可愛らしいかたでした

このあと
寿退社を間近にひかえ
私とは すれ違うように
お宮を去ってゆかれることに
なるのですが

それでも、とても心に残る
すてきな女性でした

 人の別れは、とかく唐突で

とある日の

お茶のお稽古中
彼女の他界を
さり気なく 聞きました

誰もが うらやむ
しあわせを手に

本を 読み
詩を 書き
物語を 編む

その静かな日々に
何が起きたのでしょう

それはまるで

白百合の根が
風に押されて
ふっ・と 倒れるような

はかない 幕引きでした

あとを継ぎ
私を育てた 次の長は

 真逆の美しいひと

大胆にして 譲らず
凛として 動じず

朧(おぼろ)な 湖面にも
すくっと立つがごとくで

一ミリのずれも許さぬ
白衣の
衿あわせの似合う
女性(ひと)でした

お宮とは・・

清らかなところ
怖いところ

それは、両刃をもつ
日本の神々の 特徴に似て
畏敬の念の耐えぬところ

けれど なぜか

清らかで 無垢なひとほど
手折れやすい。。

 

手水舎の
水満ち こぼれる先に
葉が落ちて
くるくると 舞うさまにもまた
光は ともる

踏まれても 汚されても
強くあれ

あなたは
ただ居るだけで 美しい
ただ在るだけで 優し

かけがえの無いひと

 

そう、彼女は いつも

「ありがとう」に代えて
「うれしい」と いいました

出逢ってくださって
ありがとう・・

形ではなく
いつも
心で 応えてくれた 貴女へ。。

 

 編集後記

私事で恐縮ですが

このところ身内をつづけて
見送ったもので

こんな文章が
生まれてきてしまい
失礼いたしました

私の宗教感として
人は 皆
こちらで がんばったあと
神さまのいる 故郷へ
立ち返るの

なので「行ってらっしゃい」
な気持ち。

とはいえ
大切なかたを見送るのは
複雑です

もっと
あんなこと こんなこと
して差しあげたかったな・・と。

そんな後悔をしないよう
これからも
しっかり 生きて参りたいと

感じた この頃です

 

みなさま
どうぞ ご健勝でいてくださいませ

ご機嫌よう

 

ゆみこ

 

 

-神 社

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薫るように

歳を ゑるほどに
人を深めて

もし

叶うのなら

和事に
華を咲かせながら

生きてみたい。。

ここへ
いらして下さる方々に

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