再稿
みなさま ご機嫌よう。
ゆみこです
今日もいらしてくださり
ありがとう存じます。
夏の風に添わせるのなら風鈴。
中でも 深いトーンで鳴るのが
南部鉄。
あなたの、お好みの音色は?
材質によって違う趣を魅せてくれる
風鈴。
その逸品の中
3つの和音で不思議なのが・・・
南部風鈴『三重奏』
南部鉄。
まずは、こちらを聴いてみてくださいませ。
引用元:chachameron2000
古くは、
伊達藩で培われた鋳物製造の技。
その一つ
吊り鐘型の南部風鈴は
あまりにも有名ですが、
その音色に魅せられた方が
その先に、辿り着くのが これ。
松笠型といわれる
三連の鐘
一つ一つの独立した音色を、
風が無作為に操作すれば
チリン・ カラ・ コロン・・。
そこに生まれる和音は
風が舞うたびに
しっとりと心に降りて
胸をつかまれます
何か そこには
理由がありそうですね。
風鈴の起源
それは
「占風鐸(せんふうたく)」
音の鳴りかたで物ごとの吉兆をみる
占いの道具でした。
仏教と共に
中国から渡来して来た占風鐸は、
日本では寺院の屋根の四隅に掛ける
「風鐸」になります。
飛鳥・奈良時代には、
寺院から響く
ガランガランという音が聞こえる
範囲には、災いが起こらない
と、信じられていました。
「風鈴」という
この言葉を初めて使った方は、
浄土宗の開祖・
法然上人(1133~1212)です。
ただ、法然さんは
「ふうれい」と呼び、
「風鈴は極楽の風の響きを伝えるもの」
と言い、
「北斎漫画」には
鉄製の風鈴に向かい、必死に祈る
僧侶の姿が描かれています。
このように呪術的な意味での
役割が強かった風鈴
これが、現在のように
庶民の夏の風物詩となり
とりわけ、
南部風鈴を有名にするのに
一役かったのは
「風鈴蕎麦売り」の出現。
明和年間に江戸で流行ます。
そば屋の屋台に1~2個の鉄製の
風鈴を吊し、
豆腐屋のラッパの合図のごとく
蕎麦を売り歩いたのです。
そんな
18世紀の江戸の町。
路地に風鈴の響きわたる様子は
どんな景色だったのでしょう。
良い時代ですね。
ちなみに、京都・大阪では、
主に
うどん売りの音であったと言います
やはり、風鈴も地域色は
強いものなのですね。
南部鉄器の風鈴とは
岩手県盛岡の伝統工芸品である
南部鉄器で作られた風鈴
盛岡の地は
古くから砂鉄・岩鉄などの良質な鉄資源に恵まれ
川砂・粘土、漆、木炭など
鋳物に必要な原料が豊富に産出されるお国柄
そのため
数々の独特の落ち着いた佇まいの
美術工芸品が生まれました
その歴史は、17世紀中頃
茶道に造詣の深かった28代南部藩主が
京都や近江の国(滋賀県)から釜師を招き
甲州(山梨県)から鋳物師を招き
茶の湯釜、仏具、鉄瓶を作らせたのが始まりで
奥州の国々
※白河・勿来(なこそ)の関から北の磐城(いわき)・
岩代・陸前・陸中(りくちゅう)・陸奥(むつ) の5か国
は、伊達藩の保護を受けて
明治初期には東北一の産地となります
その後、盛岡と奥州の職人が交流
両産地で造られた鉄器を「南部鉄器」として
世界市場へ販路拡大に成功。
現在では
岩手県の南部鉄器は「世界ブランド」です
毎年6月~8月に
JR水沢駅 (通称:風鈴駅) のホームに鈴なりに飾られる
南部風鈴の景色は
環境省が選定した「残したい日本の音百選」にも
数えられています
全国各地の風鈴
といえば、
硝子製・奈良風鈴
江戸切り子・硝子風鈴
佐賀県・有田焼風鈴
愛知県・常滑焼風鈴
姫路の名産・明珍火鉢風鈴
などがありますが、
別格で種類の多いのが
岩手県・南部風鈴。
吊り鐘型・松笠型・灯籠型
野菜や果物・動物型・つりしのぶ
二重奏・三重奏・四重奏
この種類の多さも
より広く長く愛されてきた証。
「三重奏」を購入してみました
実際に、三重奏を
Amazonさんで購入してみると
こんな風に大きな箱で届きます
中の、風鈴の箱は15×15cmほど
箱を開くと・・
吊るして、下から見ると
上から見ると
一つ一つが職人さんの手作りで
形や大きさで音色が変わる
「南部鉄器の風鈴」
その合わせかた次第で
色々な表情を見せてくれます
私は毎年、少しずつ新しい風鈴を買い足して
微妙な音の変化を楽しみながら
自分好みのハーモニーになるように
吊るしています
そして
風鈴の短冊には
千代紙を散りばめて貼っています
短冊にも、ひと工夫。
短冊に願いごとを書くと、夢が叶うというので
千代紙を貼る前には
その年の願い事を書きます
すると 風鈴が鳴るたび
そっと
背中を押してくれるようです
今年の風鈴♡
ご注意いただきたい事
それは、
なにぶん鉄製ですので
重量があり、重いのです。
移動には 多少の手を焼きます。
街住まいで 風鈴を楽しむのなら、
ご近所さまへの音の配慮は大切ですので
いつも
その日の風の加減を感じて
移動します。
なので私は
いつもS字フックに繋げて
なるべく移動のしやすいようにしております。
マンションのベランダで
ちょうど良い加減で 風にそよいで
鳴ってくれる日ばかりではありませんから、
風の強い日には
窓辺に移動して 室内で楽しんだり
そして夜間は
外に出したままには致しません。
この方法で 私は何年も
ご近所様にお小言を頂戴すること無く
風鈴が楽しめております。
無論
音色の好みは 人それぞれです。
でも私は やはり南部鉄
余韻も長く 円みがある
この音色が好きです。
もし、あなたも
同じように南部風鈴の音色が
お好きであれば
ぜひ一度、お聴きいただきたい。
『三重奏の音色』
風鈴は、祈り。
風鈴は、浄化。
自分だけでなく この音色に
癒やされて下さる方も居て下さったら
有難いことですね
どうぞ すてきな夏をお迎えください。
ご機嫌よう
こちらで ご確認いただけます
⇒【南部風鈴 三重奏】《オリジナル短冊付き》