みなさま ご機嫌よう
我が国には2通りの
「禁色(きんじき)」が あります。
1つは
天皇陛下が召される黄櫨染の御袍(こうろぜん の ごほう)
もう1つは
皇太子の召される
黄丹袍(おうにのほう)
に見られます
本日は、この2つの違いについて
語りたいと存じます
黄櫨染(こうろぜん)
黄櫨染(こうろぜん)は
陛下の正装
「束帯(そくたい)」に用いられる
袍(ほう)の色です
画像出典元:
フリー百科事典 wikipedia より
「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」
【 黄櫨染(こうろぜん) 】の御色には
以下の
色が用いられています
① ウルシ科落葉小高木の
「山櫨(やまはぜ)」の樹皮を煎じた
褐色がかった黄色
② 黄色い小花と小さな棘を持つ
ジャケツ・イバラ科の「蘇芳(すおう)」の芯の
黒味のある赤色
さらに
多年草「ムラサキ」の
紫根(しこん)を乾燥させ
その紫液を上掛けする
ここに 陽光に当てると
- 「地の墨色に 赤紫が浮かび上がる」
- 「褐色に 茜の色を挿すよう」
- 「自然光の加減で 幾重にも変化を見せる」
と言われ
天皇の他に着ることの許されない
【禁色】
日本最高位の色
皇室の祖神である太陽神『天照大神』の
- 太陽光の褐色を模した日光の色
- 高度な技術なため幻の染め
と言われる【禁色】
こちらは
【黄櫨染御袍(こうろぜん の ごほう)】を召された
令和天皇御・即位礼正殿の義の御姿です
貴重な動画を拝借し、拝見できますこと
心より感謝申し上げます
黄丹(おうに)
1993年(平成5年)
皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀
1990年(平成2年)11月12日
第125代天皇明仁の即位礼正殿の儀で
黄丹袍に身を包む皇太子徳仁親王
画像出典元:
フリー百科事典 wikipedia より
「黄丹袍(おうにのほう)」
こちらが、もう一つの『禁色』
皇太子だけに
召されることの」許される御色
【 黄丹色(おうにいろ) 】
こちらの
2種を用いて作られます
紅花(べにばな)の
赤と黄の色素
梔子(くちなし)の
赤みのつよい黄色
和 色
春は 萌黄(もえぎ)
夏は 露草(つゆくさ)
秋は 朽葉(くちば)
冬は 煤竹色(すすたけ)
日本には
四季の景色に濃淡をつけた
優しい色合いが在り
古の人々は
草木に宿る力を取り込み
厄を祓いました
中でも
朝陽を象徴化される【禁色】
それは
どれほどの努力を積んだ人とても
絶対に着ることが許されない
我が国の
【絶対禁色】
この先も
国民が袖の通すことは叶わぬ色を
この機に
ぜひ記憶にとどめたいものですね
ここまで 御読みいただき
有難う存じます
こちらも また
あなた様のお目にかかれたら
嬉しく存じます
では 本日は
この辺りで おいとま致します
ご機嫌よう