みなさま ご機嫌よう
これまでに私は
御神前で300人以上の
花嫁さまの介助をさせていただきました。
本日は、
その経験からお話し出来ることを
お伝えしたいと存じます
和装かつらを選ぶのは 約1割の方
以前は
神前結婚といえば
花嫁さまは、当然のように
カツラを被っていらっしゃいましたが
昨今は
カツラ合わせの折に、
実際にカツラをのせてみて
何故か
「・・・。」
その後で
笑い出してしまわれて
美容師さんから
もうどんなに褒められても
「可愛いですよ」と言われても
「絶対に、無理!
洋髪に変更したいです」
と、
多くの方が仰るのです。
きっと
鏡の中の非日常にショックなのかも・・
って
・・・?
そう
非日常なのです、よね。
本来なら こんな風に
白塗りの和風メイクを施すもので
それなのに
白塗りもせずに似合うのは無理で
不自然なのが当り前です。
そんな訳で 残念なことに
近頃は、
和装婚を望まれても
実際に、和装かつらを選ぶのは
約1割の方といいます。
えっ、重いのに?
お高いのに?
なぜ?
そう思われた方は、次のお話しへどうぞ。
文金高島田とは
日本髪の歴史の中で
受け継がれる【文金高島田】は
近代では
日本に生まれてきた女性が
一生のうちの、たった一度きり
結うことの出来る 日本髪です。
その形は、
髢(かもじ)と言われる付け毛を入れて
膨らませ
「島田髷(しまだまげ)」といって
まげを一回縛り
髷(まげ)の根を上げて高くして
額の前へ出すもの
そこへ
・櫛(くし)
・簪(かんざし)
・笄(こうがい)
=頭がかゆい時に髪型を崩さずに髪を掻く道具)
で 飾り付けをします。
誰でも
いつでも
手に出来るものではないのですね。
由 来
時は江戸
八代将軍・徳川吉宗のころ。
貨幣の改鋳(かいちゅう:鋳(い)直すこと)が
ありました
その頃の「小判」は【文金】と呼ばれ
男性の結髪様式の一つで
髪を高く結うことを【文金風】という
まげの名称でした
その後
女性も、まげに針や楊枝を入れて高くし
【文金風】を取り入れ始めます
そして
嫁ぐ娘のために
母親が髪の中に小判を一枚忍ばせ
今までよりも
島田を高く結い上げたことから
【文金高島田】と
言われるようになったと言います。
【文金高島田】は、残念ながら
当時とは
大きさも形も違いますが
唯一、根の位置とまげの高さは
変っておらず
その格調の高さのまま当時を伝えています。
現在では
その、高さを再現できるのは
カツラを使った
【文金高島田】だけです。
「島田髷」の種類
日本髪の中でも
この「島田」の由来は
静岡県島田市からと言われます。
その種類は
・高島田
=上流階級の女性が結ったもの。
・中高島田
=やや小ぶりで少し身分の低い未婚女性の結うもの
・文金高島田
=根の立ち上がった部分の位置が最も高い、花嫁の結う形
・その他
=芸者島田・京風島田・江戸風 潰し島田
などがあります。
これは
でも、ほんの一握りのお話し。
日本髪って
奥が深いのですね。
和装婚を
好まれる方も増えたとはいえ
昨今は
ご自分の髪(地毛)で、日本髪を結われる方が
増えて参りました。
大切なのは
あなたのお心に叶うものを
召されること。
それが一番です
でも、その上で
日本の和の文化を紐解くと
美しい由縁も
たくさん楽しめるもの
よろしければ
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ご機嫌よう